ニッポン金融ウラの裏

銀行の事業評価力を劣化させた「信用保証依存」の罪

浪川攻・金融ジャーナリスト
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信用保証制度の申込に必要な書類を受け取るため、多くの中小企業経営者が訪れ、対応に追われる大阪市の職員=2008年11月18日、貝塚太一撮影
信用保証制度の申込に必要な書類を受け取るため、多くの中小企業経営者が訪れ、対応に追われる大阪市の職員=2008年11月18日、貝塚太一撮影

 中小企業や零細企業が金融機関から融資を受ける際に、公的な保証をつけて融資を受けやすくする制度が「信用保証制度」だ。信用保証協会法に基づいて全都道府県に信用保証協会が設置され、保証実務を行っている。金融業界では、信用保証協会から保証を受けることを「マル保」と呼ぶ。

 「マル保」がついた融資は、融資先企業の経営がおかしくなって焦げ付いても、信用保証協会が大半を肩代わりしてくれる。銀行にとっては「安全パイ」の融資である。信用保証協会が肩代わりする損失は、「税金」で穴埋めされる。

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。