信用保証制度の申込に必要な書類を受け取るため、多くの中小企業経営者が訪れ、対応に追われる大阪市の職員=2008年11月18日、貝塚太一撮影
信用保証制度の申込に必要な書類を受け取るため、多くの中小企業経営者が訪れ、対応に追われる大阪市の職員=2008年11月18日、貝塚太一撮影

マネー・金融ニッポン金融ウラの裏

銀行の事業評価力を劣化させた「信用保証依存」の罪

浪川攻 / 金融ジャーナリスト

 中小企業や零細企業が金融機関から融資を受ける際に、公的な保証をつけて融資を受けやすくする制度が「信用保証制度」だ。信用保証協会法に基づいて全都道府県に信用保証協会が設置され、保証実務を行っている。金融業界では、信用保証協会から保証を受けることを「マル保」と呼ぶ。

 「マル保」がついた融資は、融資先企業の経営がおかしくなって焦げ付いても、信用保証協会が大半を肩代わりしてくれる。銀行にとっては「安全パイ」の融資である。信用保証協会が肩代わりする損失は、「税金」で穴埋めされる。

この記事は有料記事です。

残り1472文字(全文1710文字)

浪川攻

浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。

イチ押しコラム

ニッポン金融ウラの裏

進む「キャッシュレス化」誰が責任を負っているのか

 キャッシュレス決済を巡る論議が高まり続けている。政府も外国人旅行者の増大を踏まえて、キャッシュレス化推進の旗を振り続けている。社…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
ミンスク駅前広場に今も建つレーニン像。背後のビルもスターリン的(写真は筆者撮影)

ミンスクの街を歩き考えた「ベラルーシ人」とは何者か

 ◇ベラルーシ・ミンスク編(2) 旧ソ連解体後に独立した国の中で唯一、ロシアべったりの体制を続けてきたベラルーシ。その首都ミンスク…

職場のトラブルどう防ぐ?

「ネトゲにはまって遅刻がち」若手社員をどう扱うか?

 A夫さん(46)は、社員数約80人の機械部品製造卸会社で品質管理部の責任者をしています。入社3年目の部下、B輔さん(23)の勤怠…

メディア万華鏡
第38回全国豊かな海づくり大会の放流会場で、笑顔で拍手をされる天皇、皇后両陛下=高知県土佐市の宇佐しおかぜ公園で2018年10月28日、加古信志撮影

「発信する皇后」美智子さまが平成にもたらしたもの

 「既視感、もう飽きた」--。皇后さまが10月20日、84歳の誕生日を迎えられた。天皇陛下の退位まで半年。皇后として最後の誕生日と…

知ってトクするモバイルライフ
デザインや機能を一新した「iPadプロ」。左が11型、右が12.9型

新「iPadプロ」はホームボタンなくして超高性能

 アップルは、米ニューヨークで10月30日(現地時間)、「iPadプロ」の新モデルを発表した。11月7日に発売される予定で、価格は…