職場のトラブルどう防ぐ?

働けなくなった労働者の強い味方「傷病手当金」とは

井寄奈美・特定社会保険労務士
  • 文字
  • 印刷

 A子さん(25)は入社3年目の事務職社員です。4月に新部署に異動したところ、新しい上司と反りが合わず、強いストレスを感じるようになりました。同じ時期、長く付き合っている男性との関係もこじれて、心身ともに疲れ、朝起きられなくて会社を休みがちになりました。

心療内科の診断を受け長期で会社を休むことに

 最初のころは欠勤連絡をしていたA子さんはある日、上司の声を聞くのが嫌でたまらず、連絡せずに無断で休んでしまいました。会社からの電話に「明日は出ます」と答えたものの、翌朝も起きられず、それ以降全く出勤できなくなりました。

 1週間後、心配した上司が自宅にきました。A子さんは上司に「食欲がなく、何をするにもおっくうで、会社に行かなければと思っても身支度することを考えるだけで気持ちが萎える」と伝えました。

この記事は有料記事です。

残り1529文字(全文1878文字)

井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/