藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

絶景の山と海のアンカレジ「ここで暮らせるか」を考えた

藻谷浩介・地域エコノミスト
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アンカレジ都心南西部のウエストチェスター・ラグーン。湖面に東方の山並みを映す(写真は筆者撮影)
アンカレジ都心南西部のウエストチェスター・ラグーン。湖面に東方の山並みを映す(写真は筆者撮影)

 アンカレジ。日本から欧米に飛ぶ航空便がアラスカのアンカレジ空港に立ち寄って給油していた時代を覚えている人は、もう50代半ば以上だろう。機材の航続距離の改善と、ロシア上空の航空路開放により、日本からの直行便がなくなって30年。シーズンオフに1泊だけ立ち寄って、今はどうなっているのかを観察してみた。その第2回。

 快晴に紅葉が映える、シーズンオフのアンカレジの街。とはいえ予想通りの都心の閑散ぶりに寂しくなり、足は市街地西方の海岸沿いの公園に向かう。すると、期待を超えて壮大な、混じり気のない大自然が現れた。

 台形をした高台の上に広がるアンカレジの都心は、北西端がアンカレジ湾に面する斜面となっている。そこには海を眺められる公園が幾つか設けられ、周辺は中の上といった感じの住宅地となっていた。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。