高齢化時代の相続税対策

78歳自営業「相続税対策マンション建設」の成否は?

広田龍介・税理士
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 東京23区内の駅から徒歩5分の好立地で、親の代から雑貨店を営むOさん(78)。住居は1階が雑貨店、2階と3階を住宅として使っている。

 学生時代はテニス部で、70歳を過ぎても週末になるとテニス仲間とプレーを楽しむ元気さだったが、最近は膝を故障したこともあり、好きなテニスからも遠ざかっていた。

 雑貨店は立ち仕事が多いため、悪くした足が痛んでつらくなる日も増えてきた。「そろそろ店じまいかな」と夫婦で話し合いを始めていたところだった。

 では、店をたたんだとして、この店舗兼住宅の建物をどうするか。

 敷地は70坪(約231平方メートル)。老朽化したとはいえ、長年住み続けた建物を建て替えるのは忍びないが、現状のままでは、とても夫婦で持ち続けることはできない。売却して静かな住宅地に住み替えることも考えたが、年齢を考えると、住み慣れたこの土地から離れることは気が進まなかった。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。