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世界10億台の自動車がEVへ 産業大革命が始まる

エコノミスト編集部
急拡大する電気自動車
急拡大する電気自動車

 ガソリン車やディーゼル車といった内燃機関車からモーターを動力源とする「電気自動車(EV)」へのシフトが急速に進み始めた。製造業の産業構造も大きく変わりそうだ。週刊エコノミスト9月12日号の巻頭特集「EV革命100兆円」よりダイジェストでお届けする。

ルノー・日産が中国にEV合弁企業設立

 仏ルノー・日産自動車連合は8月29日、中国でEVを開発する新会社「eGT・ニュー・エナジー・オートモーティブ(eGT)」の設立を発表した。新会社は、すでに提携関係にある中国自動車大手の「東風汽車集団」との合弁で、中国・湖北省に設置する。中国で人気が高い「スポーツタイプ多目的車(SUV)」の小型EVを開発し、19年から東風の工場で生産を始める計画だ。

 中国は今、年間の自動車販売台数が2800万台を超える世界一の自動車大国となった。現在、政府が国策でEVやプラグインハイブリッド車(PHV)などを含む「新エネルギー車(NEV)」の普及を急ぐ。16年の販売は50万台を超えた。

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藤枝克治編集長率いる経済分野を中心として取材、編集するチーム。経済だけでなく社会、外交も含め幅広く取材する記者の集団であり、各界の専門家にコラムや情報提供を依頼する編集者の集団でもある。