ネットから読み解く経済・社会

「海外で人気の日本アニメ」なぜ業界はもうからないのか

まつもとあつし・ジャーナリスト
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DAISUKIのトップページ=2017年9月7日撮影
DAISUKIのトップページ=2017年9月7日撮影

 海外向けの日本アニメ配信サービス「DAISUKI」が、今年10月末でサービスを終了すると8月1日に発表しました。国内では視聴できないので、その存在を知らない人は多いはずですが、アニメ業界は作品の配信を通じて関連商品の販売につなげるなど売り上げの増加を期待していました。

 日本アニメは海外で人気があるものの、制作会社など国内アニメ業界はもうけを上げられない状況が続いてきました。DAISUKIのサービス終了を端緒に日本アニメを取り巻く状況を紹介します。

 DAISUKIは現在、バンダイナムコホールディングスの完全子会社アニメコンソーシアムジャパン(ACJ)の運営で、海外向けに無料で高画質のアニメを多言語対応で字幕をつけてインターネットで配信しています。「デジモンアドベンチャー」「ソードアート・オンライン」など人気作品をラインアップし、テレビ放送直後に配信する作品もあります。

 もともとは2012年、大手広告代理店のアサツーディ・ケイ(ADK)がDAISUKI株式会社を設立。13年に大手アニメ制作会社のアニプレックス、サンライズ、東映アニメーション、トムス・エンタテインメントに加え、電通が出資し、サービスを開始しました。

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まつもとあつし

ジャーナリスト

ITベンチャー、出版社、広告代理店、映像会社などを経て、現職。ASCII.jp、ITmedia、ダ・ヴィンチなどに寄稿。著書に「知的生産の技術とセンス」(マイナビ/@mehoriとの共著)、「ソーシャルゲームのすごい仕組み」(アスキー新書)など。取材・執筆と並行して東京大学大学院博士課程でコンテンツやメディアの学際研究を進めている。