孔子は働く人の水先案内人

正論同士の対立で悩む時には「義に従う」ことを考える

羽深成樹・前内閣府審議官
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 国や地方自治体の事業は、「公益」の実現を目的としている。しかし、ひと口に公益といってもさまざまだ。環境保護も公益なら、経済成長も公益だから、時に公益同士がぶつかり合うこともある。国の政策立案に携わる者は、往々にして、互いに対立する公益のはざまに立たされ、悩むことになる。

 会社でも、方針の違う意見がぶつかり合うことがある。こっちの主張にはもちろん立派な根拠があるが、相手の主張にも一理ある。改革か、現状維持か。プランAかプランBか。正論の狭間で、悩むことになる。

 こんな時、どうしたらよいか。論語に「適もなく莫もなし、義にこれともに従う」ということばがある。「適…

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羽深成樹

前内閣府審議官

1958年千葉県生まれ。81年東大法学部卒、大蔵省(現財務省)に入省。大蔵省主計局主査、防衛省大臣官房審議官、首相秘書官、財務省主計局次長、内閣府政策統括官などを経て、内閣府審議官。2017年7月退任。著書に「論語と『やせ我慢』」(PHP研究所)。