閉店を知らせる看板が設置された十字屋山形店の店舗入り口=2017年8月30日、二村祐士朗撮影
閉店を知らせる看板が設置された十字屋山形店の店舗入り口=2017年8月30日、二村祐士朗撮影

政治・経済良い物をより高く売る経営

山形の百貨店「十字屋」閉店 地方の老舗が衰退する理由

中村智彦 / 神戸国際大学教授

一極集中する地方大都市(1)

 山形市の百貨店「十字屋山形店」が2018年1月末で閉店すると8月30日に発表された。これで1923年創業の老舗「十字屋」の名前は消えることになる。また、山形市中心部にはかつて百貨店など大型店4店が競合していたが、残るは地元資本の大沼のみとなる。

山形市郊外に大型店が続々進出

 中心部が市のほぼ中央にある山形市内には、南北に二つのイオンモールが進出している。97年、中心部から約5キロ北にイオン山形北ショッピングセンター(現・イオンモール山形北)が、00年には中心部から約4キロ南西に、イオン山形南ショッピングセンター(現・イオンモール山形南)が開業した。

 「中心部の商店街が内堀を埋められた城のようだ」(市中心部の衣料品店店主)と言われるような形だ。イオ…

この記事は有料記事です。

残り1453文字(全文1794文字)

中村智彦

中村智彦

神戸国際大学教授

1964年、東京都生まれ。88年、上智大学文学部卒業。96年、名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程修了。外資系航空会社、シンクタンクで勤務。大阪府立産業開発研究所、日本福祉大学経済学部助教授を経て、現職。専門は中小企業論と地域経済論。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興のプロジェクトに数多く参画し、日テレ系「世界一受けたい授業」の工場見学担当も務める。

イチ押しコラム

ニッポン金融ウラの裏

進む「キャッシュレス化」誰が責任を負っているのか

 キャッシュレス決済を巡る論議が高まり続けている。政府も外国人旅行者の増大を踏まえて、キャッシュレス化推進の旗を振り続けている。社…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
ミンスク駅前広場に今も建つレーニン像。背後のビルもスターリン的(写真は筆者撮影)

ミンスクの街を歩き考えた「ベラルーシ人」とは何者か

 ◇ベラルーシ・ミンスク編(2) 旧ソ連解体後に独立した国の中で唯一、ロシアべったりの体制を続けてきたベラルーシ。その首都ミンスク…

職場のトラブルどう防ぐ?

「ネトゲにはまって遅刻がち」若手社員をどう扱うか?

 A夫さん(46)は、社員数約80人の機械部品製造卸会社で品質管理部の責任者をしています。入社3年目の部下、B輔さん(23)の勤怠…

メディア万華鏡
第38回全国豊かな海づくり大会の放流会場で、笑顔で拍手をされる天皇、皇后両陛下=高知県土佐市の宇佐しおかぜ公園で2018年10月28日、加古信志撮影

「発信する皇后」美智子さまが平成にもたらしたもの

 「既視感、もう飽きた」--。皇后さまが10月20日、84歳の誕生日を迎えられた。天皇陛下の退位まで半年。皇后として最後の誕生日と…

知ってトクするモバイルライフ
デザインや機能を一新した「iPadプロ」。左が11型、右が12.9型

新「iPadプロ」はホームボタンなくして超高性能

 アップルは、米ニューヨークで10月30日(現地時間)、「iPadプロ」の新モデルを発表した。11月7日に発売される予定で、価格は…