スキル・キャリア孔子は働く人の水先案内人

「法を絶対視しない発想」が新しいビジネスを生む

羽深成樹 / 前内閣府審議官

 国の規制改革会議の事務局を担当していた時、思ったことがある。規制改革とコンプライアンスとの関係である。

 コンプライアンスとは、企業が法令などのルールを守ることで、「法令順守」と訳される。企業も社会的存在である以上、社会のルールを守ることは当然である。しかし、企業を縛る法令や制度は、時代の移り変わりとともに、実態と合わない面が出てくる。そこで、それらを時代に即したものに変えていくのが規制改革である。

 1980年代に、ヤマト運輸は、許認可権を持った運輸省を相手に規制緩和を要求し、道路運送法などの制度…

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羽深成樹

羽深成樹

前内閣府審議官

1958年千葉県生まれ。81年東大法学部卒、大蔵省(現財務省)に入省。大蔵省主計局主査、防衛省大臣官房審議官、首相秘書官、財務省主計局次長、内閣府政策統括官などを経て、内閣府審議官。2017年7月退任。著書に「論語と『やせ我慢』」(PHP研究所)。