藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

藻谷氏が見たスコットランドの誇りとEU残留の不安

藻谷浩介・地域エコノミスト
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グラスゴー中心部の公園。「皆で築くグラスゴー」のスローガンが各所に掲げられている(写真は筆者撮影)
グラスゴー中心部の公園。「皆で築くグラスゴー」のスローガンが各所に掲げられている(写真は筆者撮影)

 英国の正式名称はグレートブリテン及び北アイルランド連合王国(UK)だ。イングランドに、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドなど、自治を行う大小地域が合体している。スコットランド編第2回。首都エディンバラだけでなく、経済都市グラスゴーにも足を延ばすと、そこには実利を重視する冷徹な目もあった。

 エディンバラ城の城壁から見える、草地と岩とが連なり木一本生えていない丘の様子に、スコットランドの気候的な条件不利、地味の貧しさと人口支持力の低さを悟った筆者。面積ではイングランドの5分の3ほどあるが、人口は10分の1に満たない500万人少々だ。

 地理条件で似たノルウェーは、前世紀にスウェーデンから独立し、高所得の小国として自立しているが、イングランドはスウェーデンとは段違いに大きい。この隣人と分かれて独立するのは得策なのか?

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。