思い邪なし

思い邪なし4 新発見の手紙(一)

北康利・作家
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序章 はじめにまず“思い”ありき

新発見の手紙(一)

 「あのときは稲盛さんについて行くぞっていうんで、うわぁーっと興奮していましたからね。血判状だって嫌だとはまったく思いませんでした。でもね、実際に自分の番が回ってきたときには、実は少々怖かった。だってそうでしょう。血液検査の時みたいにチクっとするだけの針じゃなく、安全カミソリで切るんですからね。えらく緊張したのを思い出します」

 伊藤謙介(京セラ五代目社長)に会ったとき、彼はこの時のことを冗談交じりに語ってくれたが、彼の表情に…

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北康利

作家

1960年生まれ。東大法学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長などを経て、2008年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に入る。著書に「白洲次郎 占領を背負った男」、「吉田茂 ポピュリズムに背を向けて」など。