切ない歌を探して

探し続ける思いを歌う山崎まさよし「One more time …」

森村潘・ジャーナリスト
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山崎まさよしさんの「One more time, One more chance」は、新海誠監督のアニメーション映画「秒速5センチメートル」(2007年公開)の主題歌としても使われた=ユニバーサルミュージック・EMI Records 提供
山崎まさよしさんの「One more time, One more chance」は、新海誠監督のアニメーション映画「秒速5センチメートル」(2007年公開)の主題歌としても使われた=ユニバーサルミュージック・EMI Records 提供

 何かを、あるいは誰かを探し続けるというのは切ないものだ。まして見つかるかどうかわからないのに、探し、追い求めるのは痛々しくもある。

 「探し求める」ことは、歌詞に出てくることがあるし、歌のテーマになっていることもある。

 例えば、有名なボブ・ディランの「風に吹かれて」(Blowin' In The Wind、1963年)も、「どれだけ人が死んだら あまりに多くの人が死んだと気づくのか」などと、いくつも問いかけ、その答えを探し求め続けている。だが、答えは風のなかだ。

 アイルランドの偉大なロック・バンド「U2」が、全世界でヒットさせた「I Still Haven't Found What I'm Looking For」(87年)も似ている。日本では「終わりなき旅」としてリリースされたこの歌は、必死に生きて、世の中の愛も邪悪なものも見てきたが、「探しているものはいまだに見つからない」と繰り返す。

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森村潘

ジャーナリスト

大手新聞、雑誌編集などを経てコミュニティー紙の編集などに携わる。ジャンルを超えて音楽を研究、アメリカ文化にも詳しい。