週末シネマ

映像配信サービスは「映画文化」の破壊者か守護神か

勝田友巳・毎日新聞学芸部長
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5時間超の長編になった映画「あゝ、荒野」。原作は故寺山修司
5時間超の長編になった映画「あゝ、荒野」。原作は故寺山修司

映像配信は映画を変える(下)

 日本でも、配信を取り込んだ新たな挑戦が始まっている。「あゝ、荒野」は、配信会社U-NEXTが製作に加わり、劇場公開とドラマ版の配信がほぼ同時に始まった。実写映画としては前例のない公開形態だ。

配信先行のち映画館で公開した「あゝ、荒野」

 劇作家の故寺山修司が50年前に発表した小説を、日本の人気俳優、菅田将暉、韓国のヤン・イクチュン主演、岸善幸監督で映画化した。前後編の2部作で、合わせて5時間を超す長さだ。映画は全国30館ほどの劇場で、10月7日に前篇、21日に後篇を立て続けに公開した。

 同時に映画より12分長い、全6話の配信ドラマ版も製作した。映画の公開に先立つ9月29日、U-NEX…

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勝田友巳

毎日新聞学芸部長

1965年、茨城県出身。北海道大文学部卒。90年毎日新聞に入社し、松本支局、長野支局などを経て、東京本社学芸部。映画を担当して15年、新作映画を追いかける一方、カンヌ、ベルリンなど国際映画祭や撮影現場を訪ね、映画人にも話を聞いて回る日々。毎日新聞紙面で「京都カツドウ屋60年 馬場正男と撮影所」「奇跡 軌跡 毎日映コン70年」の、2本の映画史ものを連載中。