
銀行業界でコスト削減の動きが本格化する。すでにメガバンクによる事務部門や、個人向け営業を行っている支店の圧縮が話題になっているが、この動きが拡大することは間違いない。だが、単なるコスト削減を目的としたものとなれば弊害も生じかねない。顧客サービスの質を高めない限り、銀行は顧客から見放される。
「メディアに人員削減と書かれた部門の士気の低下が心配だ」
あるメガバンクの幹部は、苦虫をかみ潰したような表情でこう話す。自らの将来を描けなくなった行員たちのやる気がうせかねず、場合によっては不祥事を誘いかねないからだ。最近では送金などの窓口対応が減ったとはいえ、やはり、現金商売である。士気が低下すれば、不祥事につながりやすいのが銀行の職場である。
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