思い邪なし

思い邪なし34 泣き虫からガキ大将へ(二)

北康利・作家
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第一章 勝ちに見放されたガキ大将

泣き虫からガキ大将へ(二)

 いまでもそうだが、学年の始めには家庭訪問がある。

 地域別に日を決めて先生が一軒一軒家を回っていくのだ。

 ちょうど稲盛の家が一番ハズレだったから、途中で友達の家を回っていき、最後が稲盛家ということになった。

 学校から家庭訪問先の家の子ども十人ほどが先生に付いてぞろぞろ歩いていく。

 途中に八百屋の息子がいたり、魚屋の息子がいたり。そこへ寄ると、先生はお母さんとしばらく店先で会話を…

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北康利

作家

1960年生まれ。東大法学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長などを経て、2008年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に入る。著書に「白洲次郎 占領を背負った男」、「吉田茂 ポピュリズムに背を向けて」など。