思いを伝える技術

日馬富士問題でも出た「修飾語と被修飾語」の難しさ

川井龍介・ジャーナリスト
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大相撲の横綱・日馬富士の引退会見を報じる街頭テレビ=2017年11月29日、竹内紀臣撮影
大相撲の横綱・日馬富士の引退会見を報じる街頭テレビ=2017年11月29日、竹内紀臣撮影

 文章は、ちょっとした書き方の違いによって意味が大きく変わり、書き手が意図したことと違ったように受け取られることがあります。ときに、それが大きな問題になることもあります。

 元横綱・日馬富士が貴ノ岩関にけがをさせた事件では、けがについての医師の診断書の表記が一時話題になりました。診断書には、「脳しんとう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋(ずがい)底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間」とあったと報道されましたが、この中の「右中頭蓋底骨折」は「事実」なのか「疑い」かということが議論になりました。

 「疑い」は、「髄液漏」だけを指しているのか、それとも「右中頭蓋底骨折」などについても「疑い」なのか…

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川井龍介

ジャーナリスト

1980年慶応大学法学部卒。新聞記者などを経てフリーのジャーナリスト、ノンフィクションライター。実用的な文章技術を説いた「伝えるための教科書」(岩波ジュニア新書)をはじめ「大和コロニー~フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)、「フリーランスで生きるということ」(ちくまプリマ―新書)を2015年に出版。このほか「ノーノー・ボーイ」(ジョン・オカダ著、旬報社)の翻訳をてがける。