青春小説の系譜

社会の切っ先に迫るイシグロ作「わたしを離さないで」

鶴谷真・毎日新聞学芸部記者
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 日系英国人の作家、カズオ・イシグロさんに今年のノーベル文学賞が授与されると決まり、10日にスウェーデン・ストックホルムで授賞式が行われる。イシグロ文学のうち、代表作の「日の名残り」(1989年)と並んで世界的に人気のある小説が「わたしを離さないで」(2005年)だ。日本では早川書房から文庫本が出ている。訳は土屋政雄さん。

 作品のコアの部分を取り出せば、少年少女たちのある種の学校生活における恋のさや当てや感情のこじれを丁…

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鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。