思い邪なし

思い邪なし47 終生の友(二)

北康利・作家
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第一章 勝ちに見放されたガキ大将

終生の友(二)

 今回、川上に取材して新事実が判明した。

 公式記録では私立鹿児島中学の二五〇名の三年生は、鹿児島市高等学校第三部に編入されたことになっているが、実質的には市立鹿児島商業学校の普通科に編入され、ここで二年間を過ごしたというのだ。彼ら普通科と従来組の商業科は仲が悪く、揉(も)め事があるといつも稲盛が仲裁に入っていたという。

 中学と同じことを教えていたので、授業など受けなくてもいいくらい。放課後は、もっぱら草野球三昧だった…

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北康利

作家

1960年生まれ。東大法学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長などを経て、2008年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に入る。著書に「白洲次郎 占領を背負った男」、「吉田茂 ポピュリズムに背を向けて」など。