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金融庁が初めて行政方針に掲げた「金融老年学」とは?

浪川攻 / 金融ジャーナリスト

 「フィナンシャル・ジェロントロジー」という言葉がある。「金融老年学」と和訳されるこの言葉が最近、金融界で注目度を高めている。高齢化社会の進展がその背景にあることはいうまでもないが、いったい何を意味し、何が注目されているのだろうか。

 フィナンシャル・ジェロントロジーは、米国において早くから研究されてきた。ジェロントロジー(老年学)は「老齢期及び老齢化プロセスの研究」だ。その老年研究と金融ビジネスとが交差する領域だ。

 金融庁は毎年、「金融行政方針」を公表している。11月10日に公表された2017事務年度版のなかに、…

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浪川攻

浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。