くらし高齢化時代の相続税対策

相続税の手厚い特例「小規模宅地」ついに適用厳しく

広田龍介 / 税理士

 2018年度の与党税制改正大綱が12月14日に公表された。相続税に関連する改正点で、一般的に相続時の節税対策として利用されてきた「小規模宅地等の特例」が見直された。これに関する気になった点を二つ解説する。

 第一は、通称「家なき子」と言われていた規定の見直しだ。

 小規模宅地等の特例は、配偶者や親と同居する子が自宅を相続する場合に適用される規定。配偶者のいない親の1人住まいの場合、親と一緒に住んでいなくとも、親の相続開始前3年以内に、子またはその配偶者の所有する家屋に住んだことがない子が相続しても330平方メートルまでの土地に関して、評価額を80%減額する特定居住用の小規模宅地の特例適用がある。

 しかし、この規定の適用を受けるために、実質的にその子の持ち家があったとしても、例えば会社名義にして…

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広田龍介

広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。

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