ルネ八王子トレーシアのモデルルーム。床を30センチ上げた「コアガリリビング」
ルネ八王子トレーシアのモデルルーム。床を30センチ上げた「コアガリリビング」

くらしマンション・住宅最前線

「新子育て提案」八王子マンションの衝撃モデルルーム

櫻井幸雄 / 住宅ジャーナリスト

 分譲マンションの販売センターに設けられるモデルルームは、どこも大差ない……。そう思う人に、一度見てもらいたいモデルルームがある。それは、価格が5億円、10億円というような浮世離れした超高級マンションのものではない。3LDKが2900万円台から、4LDKが3400万円台からという、初めてマイホームを買う人でも手が届く価格帯マンションのモデルルームだ。

広く使うため仕切りをなくして一体化

 私は年間200物件以上、35年にわたってモデルルームを見続けているが、このモデルルームは最も衝撃を受けたものだった。元々は4LDKの部屋を1LDKにして展示しているところから、まず変わっている。1LDKになったのは、四つの居室を壁を取り払ってつなげてしまっているからだ。

 リビング横にある洋室を「コアガリリビング」として仕切りをなくして一体化。その奥にある居室は「ピクニックプレイルーム」とし、低い仕切りだけで「リビング+コアガリリビング」の空間に巻き込んでしまった。それで、三つの空間が一体化したLDKができあがる。さらに、奥にある二つの洋室は10畳超の「ファミリーベッドルーム」とした。

 つまり、広い寝室一つと大空間のLDKが一つ。合わせて1LDKの間取りになっているわけだ。

 「コアガリリビング」「ピクニックプレイルーム」「ファミリーベッドルーム」というのは耳慣れない言葉だが、これらは造語。新しい暮らし方を提案するため、これまでにない空間を造り上げ、その空間のために考え出された呼び方だ。

子供が楽しく遊べる「ピクニックプレイルーム」
子供が楽しく遊べる「ピクニックプレイルーム」

家族がくつろぎ、子供が楽しく遊べる

 それぞれを説明しよう。

 まず、「コアガリリビング」は、フローリングのリビングよりも30センチほど床を上げ、カーペットを敷き詰めた6畳ほどの空間。リビングから「小上がり」している空間という意味である。ここでは、テレビを見ながら、家族でごろごろできる。本を読んだり、昼寝したりもできる。和室のように使えるが、小上がりしているので、腰掛けてから、寝転がるという動きがしやすい。なにより、おしゃれな空間である。

 「ピクニックプレイルーム」は約5畳の広さで、小さな子供が遊ぶ部屋として提案されている。幼児サイズのテーブル、椅子が置かれ、チョークで絵や文字を書くことができる黒板も配置されている。

 「ファミリーベッドルーム」は親子3人(4人でも)が一緒に寝ることができる10畳超の寝室。子供と父親が一緒に寝てしまった後、母親がネットショッピングや編み物を楽しむことができるようソファも置かれている。

 こんなマンションで子育てしたら、楽しいだろうな、という間取りが提案されているわけだ。単に「楽しく暮らせる」だけでなく、キッチンから、子供が遊んでいる様子が見渡せるようになっていたり、ウォークインクローゼットを通り抜けて住戸内を回遊できたりする工夫も盛り込まれている。子育てしやすく、家事動線も考えられているわけだ。

親子が一緒に寝ることができる「ファミリーベッドルーム」
親子が一緒に寝ることができる「ファミリーベッドルーム」

VRですべての部屋タイプを見られる

 このモデルルームがあるマンションは、総合地所が事業主となるルネ八王子トレーシア。人気のJR中央線で八王子駅から徒歩10分に建設されるマンションだ。

 同マンションは、アーバンリサーチドアーズとのコラボで、おしゃれなインテリアが採用されているのも特徴。さらに、仮想現実(VR)ですべてのタイプをバーチャル見学できる最新設備も網羅されている。

 決して目立つマンションではないが、これまでにない工夫を満載したマンションといえる。そのこともあってか、同マンションは第1期分譲が即日完売。人気も上々なのである。

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櫻井幸雄

櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。

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