職場のトラブルどう防ぐ?

「妻が育休」夫の年末調整で還付金が3万円増えたワケ

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 会社員のA男さん(32)は、昨年4月に第1子が生まれました。別の会社で働く妻は昨年1月末まで勤務して2月中は有給休暇を使い、同月末から産前休業に入りました。出産後は、産後休業を経て、現在は育児休業中です。昨年の年末調整で意外なことがあり、A男さんは驚きました。

共働きでも扶養家族?

 A男さんは昨年の年末調整で例年通り、扶養控除等申告書の控除対象配偶者の欄に妻の名前を記入しませんでした。妻は育休中ですが会社員で、健康保険も妻自身の会社で加入しています。これまで妻を「扶養家族」としたことがなかったからです。

 また育休中も、A男さん一家の家計に大きな変化はありませんでした。従来、A男さんは毎月一定額を生活費として家族の財布に入れていましたが、妻が育休を取り始めてからも金額は同じでした。妻は健康保険制度から出産手当金、雇用保険制度から育児休業給付金を受給し、それなりに収入があるようでした。

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/