思い邪なし

思い邪なし60 フォルステライト合成成功(一)

北康利・作家
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第二章 京セラ設立

フォルステライト合成成功(一)

 戦後の混乱により、日本の電機メーカーと欧米メーカーとの間の技術力の差は、自助努力では追いつけないところまで開いてしまっていた。

 そこで昭和二十五年(一九五〇年)ごろから国内電機メーカーは海外の大手家電との提携を次々に進めていく。東芝がGE、三菱がウェスティングハウス、富士電機がシーメンス。そして昭和二十七年(一九五二年)十二月、松下電器はオランダのフィリップス社と提携し、彼らの技術をもとにして新子会社・松下電子工業株式会社を発足させた。

 テレビ放送が開始されたのは、稲盛が松風工業に入社するわずか二年前の昭和二十八年(一九五三年)のこと…

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北康利

作家

1960年生まれ。東大法学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長などを経て、2008年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に入る。著書に「白洲次郎 占領を背負った男」、「吉田茂 ポピュリズムに背を向けて」など。