青春小説の系譜

女性の怖さを描いた芥川賞候補作の“不気味な読後感”

鶴谷真・毎日新聞学芸部記者
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 テーマは世代の断絶、あるいは女性の怖さ、そういったものだろうか。木村紅美(くみ)さんの「雪子さんの足音」(講談社)である。1月に選考会があった第158回芥川賞の候補作となり、受賞は逃したものの実に完成度が高い。表面的にはハートウオーミングなのだが、読み続けるうちに不気味な領域にはまり込んでいく感じがたまらない。

 主人公は薫という男性。現在は故郷の仙台で公務員となっている。大学生だった20年前に東京・高円寺の家…

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鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。