日産、神戸製鋼は何を間違えたのか

不正発覚で「会社が破綻」と考えた三菱電線社長の悲哀

今沢真・経済プレミア編集部
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三菱マテリアルの記者会見。手前は竹内章社長=2017年12月28日、丸山博撮影
三菱マテリアルの記者会見。手前は竹内章社長=2017年12月28日、丸山博撮影

企業不正・同時多発の裏側(5)

 12月28日に公表された三菱電線工業の品質検査データ不正の「中間調査報告」には、不正の概要を知った社長が「会社が破綻する」と思ったという衝撃の事実が書かれていた。この社長は不正公表後に辞任している。不正発覚の経緯から、親会社への報告までの経緯をたどってみよう。

親会社指示で行った監査で不正が判明

 三菱電線の箕島製作所(和歌山県有田市)で手広く行われていた品質検査データの改ざんが社内監査にひっかかったのは、16年12月のことだった。その時期に親会社、三菱マテリアルの指示で三菱電線の監査室が品質監査を行った。

 その監査で、「パッキン」と呼ばれるゴム素材のシール製品で、寸法の規格値を逸脱した製品が顧客の承認を得ずに「合格品」になり、検査データが改ざんされ出荷されていたことが確認された。

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今沢真

経済プレミア編集部

1983年毎日新聞入社。89年経済部。日銀キャップ、財研キャップ、民間企業キャップを歴任。2013年論説委員。15年経済プレミア創刊編集長。19年から同編集部。16年に出版した「東芝 不正会計 底なしの闇」(毎日新聞出版)がビジネス部門ベストセラーに。ほかに「東芝 終わりなき危機」など。16~18年度城西大非常勤講師。