社会・カルチャー青春小説の系譜

福島在住の僧侶作家が描く原発事故と男女の結びつき

鶴谷真 / 毎日新聞学芸部記者

 阿武隈高地の西裾に抱かれた福島県三春町の福聚寺(ふくじゅうじ)住職にして芥川賞作家の玄侑宗久(げんゆう・そうきゅう)さんの小説「竹林精舎」(朝日新聞出版)が今年1月、刊行された。

 東日本大震災の大津波で両親を失って出家し、僧侶となった27歳の宗圭(そうけい)が福島県の山間部の小さな寺に住職として赴き、寺の経営と自らの恋に挑む物語。青春の締めくくりの時期が描かれ、実にみずみずしいが、福島第1原発事故の爆発事故に伴う放射能が宗圭たちを悩ませる。

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鶴谷真

鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。