育児サバイバル

「保育園から幼稚園に転園」働く母親のなぜ?

藤田結子・明治大商学部教授
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 毎年1月と2月は、認可保育園申し込みの結果発表の季節です。0~2歳児クラスは激戦で、申込者数に対して受け入れ数が足りません。多くの親が不承諾通知(保育園に落ちたことを知らせる手紙)を受け取り、悲鳴をあげます。

 一方で、エリアによっては3歳児から空きが増え、定員割れしている認可保育園があります。なぜか。それには、母親たちの教育熱が関係しているのです。

 東京都在住の麻美さん(30代、仮名)は夫と共働き。都内の企業で働いています。認可保育園に通う3歳の娘は二つの習い事をしていて、麻美さんが送り迎えをしています。麻美さんは最近、送迎の待ち時間で休む時間を十分にとれないことで悩んでいます。

 だったら習い事をやめればいいのかもしれません。でも麻美さんは、専業主婦をしている大学時代の友人から、「平日幼稚園が終わった後、子どもにピアノ、水泳、英語を習わせている」という話を聞いて、不安になっています。

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。