週刊エコノミスト・トップストーリー

中国バイドゥが覇権を狙う自動運転「アポロ計画」とは

エコノミスト編集部
  • 文字
  • 印刷
アポロ計画のコンセプト車はCESでも注目の的だった(筆者撮影)
アポロ計画のコンセプト車はCESでも注目の的だった(筆者撮影)

 中国発の先進技術・サービスが世界の産業を変えようとしている。週刊エコノミスト3月20日号「爆速イノベーション 中国の技術」よりダイジェストでお届けする。【立教大学ビジネススクール教授・田中道昭】

 「人工知能(AI)が運転手」となる自動運転の世界において、「中国AIの王者」とも呼ばれている同国検索最大手企業の百度(バイドゥ)が、世界最大最強の自動運転基盤(プラットフォーム)を構築しようともくろんでいる。その名も「アポロ計画」。米航空宇宙局(NASA)が取り組んだ有人月面着陸計画と同名だ。中国政府から「AI×自動運転」の国策事業としての委託も受け、勢力を急速に拡大中だ。

 バイドゥは「中国のグーグル」とも呼ばれ、「バイドゥ検索」「バイドゥ地図」「バイドゥ翻訳」などを相次いで事業化し、阿里巴巴集団(アリババグループ)、テンセントとともに、中国3大IT企業「BAT」の一角を占めてきた。ただ、同社は近年スマートフォンへの対応に出遅れ、2社からは売り上げ・時価総額ともに後塵(こうじん)を拝してきた。そのバイドゥが起死回生を期して勝負をかけているのが自動運転領域も含めたAI…

この記事は有料記事です。

残り1624文字(全文2111文字)

エコノミスト編集部

藤枝克治編集長率いる経済分野を中心として取材、編集するチーム。経済だけでなく社会、外交も含め幅広く取材する記者の集団であり、各界の専門家にコラムや情報提供を依頼する編集者の集団でもある。