思いを伝える技術

「英語の授業を英語で」本当に心配になる文科省新方針

川井龍介・ジャーナリスト
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 英会話とダイエットについての本は、手を替え品を替え出版され続けています。英語を話したいが話せない、痩せたいけれど痩せられないという人がそれほど多いということでしょう。

 英語については、個人の問題としてだけでなく、学校教育のなかで力を入れる必要があると議論されてきました。この背景には、社会がグローバル化するなかで国際的に通用する人材の育成や、読み書きと同様、コミュニケーション能力を高める必要があるという考えがあります。

 その結果、文部科学省が定めた2020年施行の新学習指導要領では、小学校高学年で英語が正式教科として教えられることになり、中学では英語の授業を基本的に、英語で行うことになりました。なかなか大胆な方針ですが、この指導要領に沿って学校の教育課程が決められていくので、現場の先生たちにとっては大きな衝撃となりました。

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川井龍介

ジャーナリスト

1980年慶応大学法学部卒。新聞記者などを経てフリーのジャーナリスト、ノンフィクションライター。実用的な文章技術を説いた「伝えるための教科書」(岩波ジュニア新書)をはじめ「大和コロニー~フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)、「フリーランスで生きるということ」(ちくまプリマ―新書)を2015年に出版。このほか「ノーノー・ボーイ」(ジョン・オカダ著、旬報社)の翻訳をてがける。