高齢化時代の相続税対策

夫の突然死で家族が困った「相続するか、相続放棄か」

広田龍介・税理士
  • 文字
  • 印刷

 突然に夫が死亡して相続が発生した場合、妻や子供たちが相続財産の内容をどの程度知っているかによって、相続への対応が異なる。

 金融資産、有価証券、不動産等の財産がたくさんあればよいが、借入金等が財産を上回っている債務超過の場合は、相続放棄や限定承認の手続きも検討しなければならないからだ。その意思決定の期間は相続を知った時から3カ月以内と意外に短い。

 特に自ら事業を行っていて、それがあまりうまくいかずに借金を抱えていたりすると大変だ。有価証券や不動産などの資産も値上がりしている時はいいが、いったん下落に転じて含み損が生じると、やはり後々の債権債務の処理が面倒になる。

 相続の「生前対策」とは、突然の事態にも対応できるように事前に準備をしておくことだが、まだまだ現役でバリバリ仕事をしている経営者や投資家は、なかなかそのようなことに頭が回らない。

この記事は有料記事です。

残り1378文字(全文1751文字)

広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。