思い邪なし

思い邪なし107 経営の神様の後継者(一)

北康利・作家
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第三章 世界を見据えて

経営の神様の後継者(一)

 「企業には見える部分と見えざる部分があると私は思っています」(『成功の要諦』)

 そう稲盛は語る。

 彼は同書の中で、自分は田舎大学出のたいした人間ではないと謙遜しながら、<よく「破(われ)鍋に綴蓋(とじぶた)」といわれるように、似た者同士が集まるわけですから、そうたいした人材はいなかったはずです>と創業期を振り返り<すべてないないづくしの中で、会社が驚異的な発展を遂げることができたのは、どう考えてみても、見えざる部分が大きく影響していたからだろう>と結論づけている。

 資金不足だ人材不足だと不平を言う前に、経営者は“見えざる部分”を大きく育てていけ、技術が売りの会社…

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北康利

作家

1960年生まれ。東大法学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長などを経て、2008年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に入る。著書に「白洲次郎 占領を背負った男」、「吉田茂 ポピュリズムに背を向けて」など。