思いを伝える技術

仕事を軸にする「ノンフィクション的自分史」のすすめ

川井龍介・ジャーナリスト
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 ここ数年「自分史」に関する書籍やセミナーの案内をよく目にするようになりました。団塊の世代がほぼ完全にリタイアする機会に合わせて、出版社、新聞社によっては自分史制作をビジネスとして積極的にとらえているところもあり、じわじわと自分史熱は高まっているようです。

 昔から自伝なるものはありましたが、それはおもに偉人や有名人が著す、一般読者を対象として販売される本のことでした。一方、ふつうの人が自分の歴史を振り返り書きまとめるものが「自分史」として登場したのは1970年代くらいだそうです。以後、今日までワープロの技術開発や印刷コストの低下などがあり、自分史はつくりやすくなりました。

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川井龍介

ジャーナリスト

1980年慶応大学法学部卒。新聞記者などを経てフリーのジャーナリスト、ノンフィクションライター。実用的な文章技術を説いた「伝えるための教科書」(岩波ジュニア新書)をはじめ「大和コロニー~フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)、「フリーランスで生きるということ」(ちくまプリマ―新書)を2015年に出版。このほか「ノーノー・ボーイ」(ジョン・オカダ著、旬報社)の翻訳をてがける。