スキル・キャリアキャリアセンター ここだけの話!?

来春の採用「全体増、理系大幅増、メガバンクは激減」

都内・某共学大進路指導担当

 日本経済新聞の3月22日朝刊に、2019年春入社の新卒採用計画調査に関する記事が載った。全部で2024社にアンケート調査を行い、それを一覧表にしている。2018年春の採用実績に比べて9.3%増えるという見通しなので、「売り手市場」はとりあえずもう1年は続きそうだ。

 多くの企業はホームぺージに採用情報を載せ、就職情報会社のサイトなどからも、現3年生(短大は1年生)のエントリーを受け付けている。その情報を見ると、募集業種や雇用条件などを明記しているところが大半だが、採用予定数については発表していない企業も多い。なので、日経のまとめ記事は参考になる。記事には「1次集計」とあり、今後、2次、3次集計も予定しているらしい。他の新聞社も同様の調査を実施するようだ。

先端技術を支える理系は引っ張りだこ

 ところで日経によれば、全体の傾向として、「採用意欲が旺盛な製造業が底上げ」し、全体のプラス幅は4年ぶりに上昇したという。理系の採用計画だけをみると、13.8%増だそうだから、AI(人工知能)など先端分野の技術を支える理系の人材は「引っ張りだこ」のようだ。

 業種別では、製造業では機械や電機が2ケタ伸びる一方、造船の大卒は落ち込む見通し。非製造業では、建設、その他小売り業が2ケタ増で、銀行と保険が減少する見通しだという。これで大体の傾向はつかめる。

 ただ、一覧表には、採用予定数が載っている企業と、人数が載っていない企業がある。数字を載せていないところでも、今春実績と比べて「並」「増」といった傾向だけを示している企業もあれば、「未」としか書いていない企業もある。「未」は採用計画が「未定」の企業だ。

 しかし「未」としている企業の中にも、私たちが入手している情報では、ある程度数字を固めているところがあるとみている。メガバンク3行はいずれも「未」となっているが、昨年来の新聞報道なども参考にすれば、今春実績より減らすことは間違いない。

マイナビ就職メガエキスポ(3月11日、東京都江東区の東京ビッグサイトで)
マイナビ就職メガエキスポ(3月11日、東京都江東区の東京ビッグサイトで)

一喜一憂せずにいきたい

 そうこうしているうちに、日経新聞が3月24日の夕刊1面に、3メガバンクの1行が、来春の採用予定人数を半分に減らす方針を固めたという記事が載った。この内容は、他の新聞社も翌日の朝刊で同様の記事を載せており、流れとしてはほぼ確定らしい。他のメガバンク2行も「半減」ではないが、抑制する方針のようだ。

 就職活動を続けている3年生や、その支援をしている私たち大学の就活部門の職員は、こうした情報に敏感だ。とはいえ、今回の日経新聞の続報には、総合職と一般職の内訳が書かれておらず、流動的な要素もある。

 不確定な情報には一喜一憂せず、より確度の高い情報に注目していく、という基本姿勢で臨みたい。

    ◇    ◇

 キャリアセンターは、大学生の就職活動を支援する学内組織です。キャリアセンターのベテラン職員が、学生の悩みや就活戦線の動きをつづります。毎週水曜日に掲載します。

経済プレミア最新記事へ

キャリアセンター ここだけの話!?

卒業式で4年生からお礼「思わずウルッ」の就活支援

有名無実の就活ルール「前倒し?廃止?」経団連が検討

ネットで暴露「学歴フィルター」疑心暗鬼の就活生

思わず「頑張って」と言いたくなる就活解禁の3月

就活の「体育会神話」が通用したのは昭和の昔話?

都内・某共学大進路指導担当

都内・某共学大進路指導担当

東京都内の共学の大学の「キャリアセンター」に勤めるベテラン大学職員。大学生の就職活動の支援や、進路指導を担当している。

イチ押しコラム

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
地下化されたワルシャワ中央駅上の広場。スターリン建築と民主化後のビルが林立する(写真は筆者撮影)

西に移動させられた国ポーランド 首都ワルシャワの今

 ◇ポーランド・ワルシャワ編(1) 36年前、高校の文化祭のディベートで、「史上最大の英雄は誰か」というお題に、「ポーランドで共産…

メディア万華鏡
週刊文春11月1日号

メディア騒がすドタキャン沢田研二の「格好いい老後」

 騒ぎ過ぎじゃないか。取り上げ方の息もなんだか長い。ジュリーこと沢田研二さん(70)が、10月17日にさいたまスーパーアリーナで予…

職場のトラブルどう防ぐ?

「部下の夫から連日クレーム」42歳女性上司の困惑

 A美さん(42)は、夫が院長を務めるクリニックの事務長を務めています。2カ月前から経理担当として働いているB子さん(33)の夫か…

ニッポン金融ウラの裏

進む「キャッシュレス化」誰が責任を負っているのか

 キャッシュレス決済を巡る論議が高まり続けている。政府も外国人旅行者の増大を踏まえて、キャッシュレス化推進の旗を振り続けている。社…

知ってトクするモバイルライフ
デザインや機能を一新した「iPadプロ」。左が11型、右が12.9型

新「iPadプロ」はホームボタンなくして超高性能

 アップルは、米ニューヨークで10月30日(現地時間)、「iPadプロ」の新モデルを発表した。11月7日に発売される予定で、価格は…