社会・カルチャーベストセラーを歩く

AIに勝つには「読解力が大切」だと教えてくれる本

重里徹也 / 文芸評論家、聖徳大教授

 枠組みが限られた課題しかできない。柔軟な判断力が求められる仕事が苦手。読解問題が弱い。常識が理解できない。

 これだけを聞かされると、現代日本の若者の特徴を列挙したもののように思われる。しかし、実はこれはAI(人工知能)の性質を示したものだという。面白くて、やがて悲しい。現代日本人の特徴とAIの能力の欠陥がよく似ているのだ。

 国立情報学研究所教授、新井紀子のベストセラー「AIvs. 教科書が読めない子どもたち」(東洋経済新…

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重里徹也

重里徹也

文芸評論家、聖徳大教授

1957年、大阪市生まれ。大阪外国語大(現・大阪大外国語学部)ロシア語学科卒。82年、毎日新聞に入社。東京本社学芸部長、論説委員などを歴任。2015年春から聖徳大教授。著書に「文学館への旅」(毎日新聞社)、共著に「村上春樹で世界を読む」(祥伝社) などがある。