藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

元鎖国国家アルバニア 首都ティラナは明るい街だった

藻谷浩介・地域エコノミスト
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アルバニア人の美男美女カップルに誘われティラナのオープンカフェでお茶をする(写真は筆者撮影)
アルバニア人の美男美女カップルに誘われティラナのオープンカフェでお茶をする(写真は筆者撮影)

 アルバニア。欧州で最も知られざる国。冷戦時代当初はスターリン、次いで毛沢東を範として、世界中に背を向け鎖国政策を取っていた。しかし激しく敵対していたソ連の崩壊後、日本のニュースをにぎわすこともないままに、いつの間にか民主化されたという。そしてその後、どうなっているのか、行って安全なのか、とんと情報がない。若い人にはホワイトニングクリームの名前の方が有名か。この国の唯一の友邦ともいえるコソボからアルバニアの首都ティラナへ5時間のバス乗車で乗り込んでみる。

 思いもかけないコソボの首都プリシュティナの繁栄を見た翌日。今回旅行でも屈指の奇麗なホテルを6時前に出て、真横のバスターミナルまで行くと、6時半発のティラナ行きの大型バスはもう満員になっていた。これを逃すと13時半まで便はない。こういうこともあろうかと、昨晩着いたときに窓口で切符を買っていたのだが、何かの間違いだろうか。

 バスの運転手に「昨晩買ったのだが」とペラペラ紙のチケットを見せると、「えっ?」という反応。ここで負けてはいけないと、ねじ込んでいると、横のミニバスに乗れとのこと。今度こそ大型バスに乗れるかと思っていたが、結局またミニバスとなってしまった。しかもこちらも荷物を載せるスペースもないほど満員で、またまた無理に最後の1席を確保する。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。