藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

藻谷氏が見たアルバニア 米国的消費社会化に突っ走る

藻谷浩介・地域エコノミスト
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ティラナ市内の商業地区。四半世紀前まで鎖国していたとは思えないおしゃれな雰囲気(写真は筆者撮影)
ティラナ市内の商業地区。四半世紀前まで鎖国していたとは思えないおしゃれな雰囲気(写真は筆者撮影)

 アルバニア。大阪の会社が日本で売るホワイトニングクリームとは無縁の、欧州で最も知られざる国。鎖国政策を取り「欧州の北朝鮮」と呼ばれていたはずが、いつの間に民主化され、そしてその首都ティラナは、いつの間にか外国製品のあふれる都会に化けていた。歩き回りながら考えた、この繁栄の裏面と継続性(サスティナビリティー)。

 12時過ぎに、都心の裏路地に面した小奇麗なホテルにチェックインし、早朝からのバス移動の疲れを癒やすのも兼ねて、2時間ほどメール返信に没頭する。

 15時前から行動開始。まずは市街の北にあるティラナ駅に向かう。ガイドブックには、「アルバニアの鉄道は、乗ること自体が冒険」と書かれていたが、行って見ると駅は更地になっていた。鉄道自体は今でも他都市間で存続しているらしいが、ティラナは挙げて車社会化に夢中のようで、市電もないし、市バスも(あるはずだが)目に入らない。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。