
中国の統治機構は分かりにくい。日本の場合、首相を頂点とする内閣が行政府を率い、外交を含めた主要政策を決定するが、中国の場合、政府の上に「中国共産党」というさらに強大な権力が存在する。
今年3月に行われた中国人民銀行(中央銀行)をめぐる一連の人事は、党が政府を指導する「党高政低」の権力構造を理解するモデルケースと言える。人民銀行のトップ人事を通じて、党と政府の関係を見てみよう。
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赤間清広
毎日新聞経済部記者
1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て06年から東京本社経済部。霞が関や日銀、民間企業などを担当し、16年4月から中国総局(北京)。20年秋に帰国後は財務省を担当しながら、面白い経済ニュースを発掘中。