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「1ドル=80円も」米国の覇権終焉でドル安が進む?

エコノミスト編集部
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 トランプ米大統領の仕掛ける日中貿易戦争、それにシリア空爆は何を示すのか。圧倒的な軍事力と経済力を背景にした「ドル覇権」は実は揺らいでいる。週刊エコノミスト5月1・8日合併号の巻頭特集「ドル沈没」よりお届けする。

 米国と中国の間で関税強化の応酬となるなど米中の貿易摩擦が激しくなる中、中国の「米国債売却」カードが、ドル覇権に大きな影を落としている。大量の米国債を保有する中国がそのカードを切れば、ドルの信認失墜につながるからだ。3月末には中国の崔天凱・駐米大使が米国債の購入減額について「あらゆる選択肢を検討している」と発言したと報道されるなど、売却観測がくすぶっている。

 国際金融市場に詳しい豊島逸夫・豊島&アソシエイツ代表は「中国が米国債を大幅に手放すようなことになれば、米国債の格下げなどが現実化してドル売りが進む。投機筋がその動きを増幅させれば、短期間で1ドル=80円程度までドルが暴落してもおかしくない」と警告する。

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エコノミスト編集部

藤枝克治編集長率いる経済分野を中心として取材、編集するチーム。経済だけでなく社会、外交も含め幅広く取材する記者の集団であり、各界の専門家にコラムや情報提供を依頼する編集者の集団でもある。