
デビュー45周年の記念ベストアルバム「ユーミンからの、恋のうた。」をこのほどリリースした松任谷由実さん。「無駄にオーラは使わない」というポリシーを裏付けするように、逆にこのタイミングを見計らってここぞとばかりにメディアに登場しています。
そのプレゼンテーションの巧みさもさることながら、インタビューに答える話し方に感心しました。言葉を丁寧に選び、理路整然と終わりまで、そのまま文章になるようでした。
なるほどと思ったのは、「感情より情景を描くようにする」という作詞するときの留意点です。「感情」を表す言葉を使うより、できるだけ情景を描くという意味です。
この記事は有料記事です。
残り1321文字(全文1598文字)
投稿にはログインが必要です。
川井龍介
ジャーナリスト
1980年慶応大学法学部卒。新聞記者などを経てフリーのジャーナリスト、ノンフィクションライター。実用的な文章技術を説いた「伝えるための教科書」(岩波ジュニア新書)をはじめ「大和コロニー~フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)、「フリーランスで生きるということ」(ちくまプリマ―新書)を2015年に出版。このほか「ノーノー・ボーイ」(ジョン・オカダ著、旬報社)の翻訳をてがける。