
電気自動車(EV)の課題は充電時間の長さだ。2017年3月、EVを従来の3分の1の時間で充電できる新型充電器が登場した。急速充電器の国際規格作りを推進している日本の「チャデモ協議会」が、新型の充電器を報道陣に公開したのだ。
最大出力は150キロワットと現状の3倍。従来は30分程度かかっていた充電をわずか10分程度でできることになる。20年をメドに、最大出力を現在の7倍の350キロワットまで引き上げる計画もある。実現すれば、充電時間は5分以下に短縮され、EV普及が一気に進む。
現在、EV充電器の規格は世界で四つある。日本の規格「チャデモ」、ヨーロッパの「コンボ」、テスラの独…
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村沢義久
環境経営コンサルタント
1948年徳島県生まれ。東京大学工学部卒業、同大学院工学系研究科修了。スタンフォード大学経営大学院でMBAを取得後、米コンサルタント大手、べイン・アンド・カンパニーに入社。その後、ゴールドマン・サックス証券バイス・プレジデント(M&A担当)、東京大学特任教授、立命館大学大学院客員教授などを歴任。現在の活動の中心は太陽光発電と電気自動車の推進。