マンション・住宅最前線

「親から子に寄り添う」マンション近居が人気の理由

櫻井幸雄・住宅ジャーナリスト
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 親が年老いてきたとき、親元を離れていた子どもが再び親に近づき、寄り添って暮らすケースは昔から多い。しかし、その形態は時代とともに少しずつ変化している。

「サザエさん」から「スープの冷めない距離」へ

 以前は「サザエさん一家」のように、ひとつ屋根の下に共に暮らす形態が主流だった。完全な「同居」である。昭和後期には、欧米式に「スープの冷めない距離」が理想とされるようになった。広い敷地に二つの家を建て、必要に応じて行き来する近居形態ならば、お互いにストレスを感じなくて済むというわけだ。

 といっても、そんなに広い敷地を持つ人は少ない。普通は一つの建物内で同居することになりがちだ。「上と…

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櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。