職場のトラブルどう防ぐ?

「仕事が生きがい」37歳編集者が“裁量労働”で困惑

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 A子さん(37)は、美容・健康分野の専門誌をつくる中堅出版社の編集者で、看板雑誌の副編集長をしています。自分のアイデアを形にしたり、興味のある人に取材したりする仕事にやりがいを感じています。ところが最近、会社から休日出勤や深夜勤務を減らすように命じられて困っています。

裁量労働制で出退勤が自由

 会社は、社員自身が業務の進め方や時間配分を決めることができる裁量労働制を、編集者に導入しています。編集者の出退勤時刻は自由で、入退室カードで在社時間を記録しますが、出勤簿はありません。どこで仕事をするかも各編集者が自分で決めます。

 編集者には、自宅作業を中心とする人もいますが、A子さんは記事に最終的な責任を負う副編集長として部下…

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/