
ニュージーランド編(2)
隣国の豪州からでも飛行機で3時間半かかる、世界地図の南東に孤立した先進国・ニュージーランド。観光客もビジネス客も見かけない首都ウェリントンの、秩序だった都市交通システムや高い住居水準に感心した筆者。しかし。スーパーの生鮮食品の品ぞろえの意外な乏しさに、この国の特殊な経済構造の一端を感じ取る。翌日11時間かけて、北島を観光列車で北へと縦断してみた道中、見えてきた国情とは。
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藻谷浩介
地域エコノミスト
1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。