
字はうまいにこしたことはありません。ワープロが世に出てきてずいぶんたち、手書きは激減しました。それでも手書きがなくなることはありません。就活の際の履歴書や公的な申請書などは手書きを要求されることが多いですし、領収書の宛先や封書の宛名、急ぎの伝言のメモなど、手書きの需要はあります。
入社2年目のあるメーカーの会社員は、最近きれいな字を書くことの大切さを痛感しました。
「私たちの世代は、手書きの字がうまいとか下手とかあまり気にならないんですが、上司が同期の社員の字を見て『汚い字だな、だらしない』と言っているのを聞きました。字が汚いと全体的にだらしないと思われているようで、年配の人はそう思うのかなと心配になりました」
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川井龍介
ジャーナリスト
1980年慶応大学法学部卒。新聞記者などを経てフリーのジャーナリスト、ノンフィクションライター。実用的な文章技術を説いた「伝えるための教科書」(岩波ジュニア新書)をはじめ「大和コロニー~フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)、「フリーランスで生きるということ」(ちくまプリマ―新書)を2015年に出版。このほか「ノーノー・ボーイ」(ジョン・オカダ著、旬報社)の翻訳をてがける。