サイバー攻撃というと、個人情報や安全保障に関する機密情報の流出に日本では注目が集まりがちだ。だが、物理的な被害をもたらす攻撃もある。

 2012年10月、米オバマ政権のレオン・パネッタ国防長官はニューヨーク市で講演した際、大規模な物理的被害をもたらすサイバー攻撃を「サイバー・パールハーバー(真珠湾)」と称した。1941年の「真珠湾攻撃」になぞらえ、驚くような規模の被害をもたらす攻撃を意味していたと思われる。

 「侵略国家や過激派がサイバー手段を使って、旅客列車の脱線、あるいはより危険なやり方として、致死性の…

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松原実穂子

松原実穂子

NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト

早稲田大学卒業後、防衛省で9年間勤務。フルブライト奨学金により米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士号取得。その後、米シンクタンク、パシフィックフォーラムCSIS(現パシフィックフォーラム)研究員などを経て現職。国内外で政府、シンクタンクとの意見交換やブログ、カンファレンスを通じた情報発信と提言に取り組む。