東芝問題リポート

「半導体の売却益を何に使う」東芝新体制の大きな課題

編集部
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東芝メモリ四日市工場=2018年3月1日、松本宣良撮影
東芝メモリ四日市工場=2018年3月1日、松本宣良撮影

 経済プレミアのイベント「東芝問題~銀行は役割を果たしたか」は、続いて「半導体メモリー事業売却の是非」がテーマとなった。経営危機に陥った東芝にとって、半導体を売却しない選択肢はあったのか。布施太郎・ロイター通信特別編集委員と今沢真・経済プレミア編集長の「回答」は? イベント詳報の第3回をお届けする。

 東芝が半導体事業を売却した経緯をおさらいする。東芝は米原発事業破綻で2017年3月末に約5500億円の債務超過となった。その債務超過を埋める目的で半導体事業の売却を進め、東芝は売却益9700億円を手にした。ただ、売却手続き中に、6000億円の増資を実施したため、債務超過はそれによって解消されることになった。

 布施氏はまず、「東芝に債務超過が発生した時点で『売らない』という選択肢はなかったのではないか」と指摘した。半導体のほかにまとまった売却益を出す資産はなく、売却は避けられなかったという見方だ。

 それ以外の選択肢としては、融資を受けている銀行に損失の肩代わりを求めることも考えられた。だが、債務超過の原因が米原発会社の破綻であることを考えると、「まず東芝が資産売却をするのは真っ当なことだ」と布施氏は説明した。

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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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