高齢化時代の相続税対策

地方の同族会社 両立できた「事業承継と相続対策」

広田龍介・税理士
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 地方で産廃業や不動産賃貸業などの事業を展開していたAさんはがんを宣告され、闘病3年の末、82歳で亡くなった。

 相続人は、妻のB子さん、長女、長男、次女の4人。相続財産は、Aさんが経営していた産業廃棄物処理業X社と不動産賃貸業Y社の株式(いずれも非上場)。さらに現預金や上場株式などの金融資産だ。

 Aさんはかつて金融業や旅館業などの事業も広く手掛けていたが、バブル崩壊後に事業を縮小し、安定した経営状況が見込めるX社とY社の2社を残した。産廃業のX社は長男を後継者とし、賃貸業のY社は長女と次女に任せることにして、それぞれの株式を少しずつ贈与してきた。

 こうして事業承継の点からは、不採算会社を整理・清算するとともに、生前贈与による株式対策を進めてきた。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。