
大規模マンションに居住者専用の中庭(プライベートガーデン)をつくる--。これは東京でも大阪でも同様に行われている。ところが、東京と大阪のマンションで大きく異なることがある。それは「子どもの安全」に対する姿勢である。
首都圏は「水に入ってはいけません」
結論を先に申し上げると、東京を中心にした首都圏のマンションは、安全を非常に重視した中庭づくりを行っている。水盤(浅い池)や水の流れをつくると、「水深10センチでも小さな子どもは溺れることがある」と考えて、努めて水深を浅くする。
浅い水盤のほうが、清掃もしやすいという理由もあるのだが、とにかく水は浅くし、その上で「水に入ってはいけません」と定めるケースが多い。
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櫻井幸雄
住宅ジャーナリスト
1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。