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「万引き家族」是枝監督の祝意辞退と権力との距離

山田道子・元サンデー毎日編集長
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映画「万引き家族」の舞台あいさつをする是枝裕和監督(右)=2018年6月3日、玉城達郎撮影
映画「万引き家族」の舞台あいさつをする是枝裕和監督(右)=2018年6月3日、玉城達郎撮影

 第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた是枝裕和監督の「万引き家族」。題名通り万引きで生活する一家を描き、家族、正義とは何かを考えさせられたけれど、“場外戦”にも考えさせられた。

 21年ぶりの日本映画の快挙にもかかわらず安倍晋三首相が祝意を表さない、それは是枝監督が安倍政権を批判してきたからだ、といくつかの仏メディアが報じた。

 6月7日の参院文教科学委員会。「安倍首相は国際的なスポーツや文化の受賞者を祝福しているが、是枝監督にはしないのか。好きな人しかお祝いしないのか。首相に進言を」と立憲民主党の神本美恵子氏がただしたところ、林芳正文部科学相が「私が招いて祝意を述べたい」と答えた。

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山田道子

元サンデー毎日編集長

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。