働き方改革関連法の成立を受け、記者団の質問に答える安倍晋三首相=2018年6月29日、川田雅浩撮影
働き方改革関連法の成立を受け、記者団の質問に答える安倍晋三首相=2018年6月29日、川田雅浩撮影

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「高度プロフェッショナル」成立に失望した三つの理由

位川一郎 / 毎日新聞紙面審査委員

 6月29日、「高度プロフェッショナル制度」の導入を盛り込んだ働き方改革関連法が参院本会議で賛成多数で可決、成立しました。高収入の一部専門職を労働時間規制から外す内容のこの制度があっけなく成立したことに、三つの理由で深く失望しました。

 第一は、高度プロフェッショナル制度そのものの問題です。制度を適用した労働者について、会社は「年104日以上の休日確保」などのわずかな義務を守れば、どんなに長時間働かせても労働基準法違反になりません。

 世間の視線が厳しい間は慎重に運用されるかもしれませんが、いずれ乱用する企業が現れ、過労死につながる…

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位川一郎

位川一郎

毎日新聞紙面審査委員

 1957年広島県生まれ。東京大経卒。81年埼玉新聞社入社。88年毎日新聞社入社。水戸支局、経済部、総合メディア事業局、地方部などを経て、2004~10年経済部編集委員。国土交通省、農水省、総務省などを担当し、ライブドア騒動、米国産牛肉の輸入再開、公共事業問題などを取材。13年から現職。